教室紹介
Professor greetings 教授挨拶
2020年11月、第5代目内村直尚教授を引き継ぎ、当講座の第6代主任教授に就任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
これまでは東京慈恵会医科大学精神医学講座に所属し、睡眠学(睡眠脳波、不眠症など)を中心に研究を行い、臨床では「病気を診ずして病人を診よ」の建学の精神のもと病棟業務を主 に従事し、首都圏での精神科医療に携わるとともに、卒前卒後教育にも密に関わって参りました。
久留米大学病院は地域医療を中心に社会貢献を基盤とする大学病院です。「国手の矜持(ほこり)は常に仁なり」の建学の精神のもと、医局員の臨床力の向上を重視し、地域で活躍できる実践的な臨床医を育てることを主眼においております。また「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ(山本五十六)」の格言に習い、病棟には複数の研究班から指導医を配置し、専門性の偏らない教育に重きをおいております。人工知能を始め多くの技術革新とコロナ禍により医療のあり方も変化を余儀なくされる時代となっておりますが、その中においても人々の幸せに貢献できる精神科医師を育て上げて参りたいと存じます
当科の精神科病棟は全国の大学病院に先駆け2000年から急性期治療病棟の認可を受け、福岡県精神科救急医療システムに参加し合併症症例も多く引き受けております。修正型電気けいれん療法やクロザピン治療に加え、昨年からは反復磁気刺激療法を導入しております。
また外来では日本精神神経学会専門医、精神保健指定医をはじめ、近県に数少ない日本睡眠学会認定専門医やてんかん専門医を複数配置し県外からの多くの紹介を頂いております。
さらに、デイケアやカウンセリングセンターも併設し、急性期から慢性期、社会復帰まで対応できる診療体制を築いております。呼吸器内科や耳鼻科、神経内科、小児科など複数科と連携した「睡眠医療外来(睡眠呼吸障害)」、「もの忘れ外来(認知症)」、「こどもの心のクリニック(神経発達症)」、またリエゾン領域では独自の「御用聞き」形式により定期的なサービスや緩和ケアも行っております。
研究面に関しては、精神薬理、精神生理(高次機能、認知症)、てんかん、睡眠、心理社会的治療グループを有しており、研究は診療や教育の基礎として重要と考え、研究班活動を積極的に支援しております。
最後に、王丸勇初代教授が当講座を開設以来、現在においても県内外の多くの同門先生方のご支援を賜り運営できておりますことに感謝申し上げます。
小曽根 基裕 Motohiro Ozone
Medical office introduction 医局紹介
久留米大学神経精神医学講座は昭和4年(1929年)に王丸勇先生が初代教授に就任し開設された伝統のある講座です。
「臨床と研究のバランスを重視し、様々な精神疾患に臨機応変に対応できる精神科医を育成していくこと」をモットーとし、
チーム医療の中心となれる幅広い視野をもった優れた精神科医の育成に尽力しています。
同門病院を始めとする当講座の関連病院数は九州を中心に全国に約180施設に上り、全国の精神病床数の約8.2%を占めるなど、
精神科の講座としては大所帯であり、様々な病院と連携して協力体制を敷き、多岐にわたる研修や治療を可能にしています。
また年間を通して、学内を中心とした各研究グループの研究会や同門会員を中心としたセミナー、
そして福岡県の4大学精神科の集談会、地域での講演会などを積極的に開催しており、個人の知識やスキルの向上はもちろんのこと
他科の先生方や同門の先生方と交流できる機会を数多く提供し、最新の情報を共有し精神医学の発展を目指していきたいと考えています。
Staff introduction スタッフ紹介
詳しく見るHistory 沿革
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1928
九州医学専門学校 開校
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1929
王丸 勇 精神病学教室 教授就任(初代)
神経精神医学講座 開設 -
1963
脳疾患研究所設立
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1966
稲永 和豊 教授就任(2代目)
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1971
「心身症クリニック」新設
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1974
「てんかん外来」「けいれんクリニック」新設
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1981
「睡眠障害クリニック」新設
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1983
リエゾン開始
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1988
中澤洋一 教授 就任(3代目)
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1989
精神科デイケアセンター開設
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1996
前田久雄 教授 就任(4代目)
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1997
「カウンセリング室」発足
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2000
精神科急性期治療病棟の認可
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2002
脳疾患研究所は久留米大学高次脳疾患研究所へ改名
「睡眠医療外来」開設 -
2003
「もの忘れ外来」開設
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2006
精神科外来内に「漢方外来」開設
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2007
内村直尚 教授 就任 (5代目)
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2020
小曽根基裕 教授就任(6代目)